105216 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

・・・連行前の出来事。


思い描いていたカウントダウンは、


新しい時を迎える瞬間を待ちわびる人々と、


このシャンゼリゼで声高らかに一瞬一瞬を数える事であったが

今年の年越しがシンプルなのか?年を迎えたあの刻は、みんな自分達の

時計の針を確認し、慌てて

「HAPPY NEW YEAR!」と叫び散らすものであった。


イベント用に用意してあると期待していた、目の前のステージ台は


ヴィトンの壁に世界数カ国の言葉で


「HAPPY NEW YEAR」とうたう為だけに、用意された品であったらしい。

大掛かりな装置の割りに、非常に地味なサプライズだった為か?

想像していた年越しとギャップが大きく、なんとなく肩透かしにあった感が

残った。
混んでるね・・




が、我らがコバンザメ様は私の横で

フランス流「HAPPPY NEW YEAR」の洗礼を受け、にまにま?喜んでいたので

まぁ、良し!としたい。

あいにく?私は同行スタッフの殿方2人を引き連れて、仕事に来ているので

非常に気が引き締まっている。

立場で言えば、コバンザメも同じ位置関係にいるはずだが?

彼女がそんな事考えるわけないので、

まぁ、これも良しとしよう・・・

ここからは、グチなのだが

大晦日!カウントダウン!と

イベントを楽しみたくても、小判様は毎回!何かしらの粗相をするので

私は気が抜けないのだ。

しかし、彼女の行為は神が私に宿題を下さってるだけなのだ。
うん。そう信じよう。

しかし・・・もし
私が結婚をし、子供を授かる時があっても、

私の子供は絶対に小判ザメ様より、手がかからないだろうと思う。

いや、そう信じたい。

いや、むしろ・・・・
小判ザメ様は新婚の我が家に居候をし始めるかもしれない。

危ない!危ない!

私のラブラブ新婚生活が危ういものになりそうだ。




シャンゼリゼのそこは、新年の喜びを何が何でも分かち合いたいのか?

身動きの取れない、ビチビチの道路内で

ラジカセ片手に踊り狂う者や

花火を振り回す輩、

シャンパングラスの投げあい、

果ては、道路沿いにあるSHOPのショーウィンドーをイスで叩き割る

という、かなりファンキーな祭りと化していた。


同行スタッフH(♂)が

「ここから先は危なくなってくるので、もう行きましょう!」

と言い出した。

コバンザメを収集し、金太郎氏(♂)を探すが

彼は道路の中心で、踊り狂い少々狂乱気味であった。
クラブで働いていた事もあり彼はダンス狂>

ホテルに帰るよ!と

叫んでも叫んでも、私の声は、祭りを楽しみ帰路へ着く人々の波に

のみこまれ消えてしまう。

人々の流れで押される私達をよそに、金太郎
はまだ踊っている。

波にどんどんおされ、シャンゼリゼの丁度、中程へ差しかかった時

金太郎
は落ち込みながら私達の元へ帰ってきた。


彼曰く、彼が踊っていたところ

身長190cm程のアフリカ系フランス人20人が、サークルになって

日本人女子を囲み、望遠カメラを盗み走りさったとの事。

その場にいても、何も手助けできずに、申し訳なく思ったとの事。

金太郎氏
とその日本人婦女は、なんら知り合いという訳でもないのだが

やはり、

目の前で盗みという乱暴な行為があったのに、どうにも出来なかった

自分が許せなかったらしい。


女の私が聞くとますます許せない話だ。


しかも、その被害者は身長150cmぐらいの小柄な女の子なので


190cm程ある輩に取り囲まれたところで


周りから盗みが行われている事が見えない状態だったらしい。


許せん!許せん!


金太郎
の話を聞けば聞くほど、気をつけなければいかんな!と


緊張感高まる私をよそにコバンザメは未だ呑気に洗礼を受けている。


全長2キロ・幅約100mの道路を隔てて


右を見ても左を見ても約20m感覚に2~3人の警備員がおり


街は今にもパニックが起こりそうな印象があった。


帰路に着く人々の波は大変なものがあり、


24:20現在でも道路は混雑をみせていた。


ふと後ろを振り返ってみると、見事なまでに美しくライトアップされた


凱旋門と人々の背景がすっと目に映り画になる!と思った私は

スタッフの殿方2人を写真に収め

次に小判サマ様と凱旋門の写真を収めた。


我ながら、なかなかサマになる構図だ!と一人意気揚々とした私は

自分の写真を撮ってもらおうと思ったが、あいにく

男性人は先に歩き初めていたので、コバンザメにお願いする事にした。


のろまなコバン様、
この旅で何度も!何度も!何度も!写真を撮るときは

このボタンを押すとよ。と教えていたにも関わらず

いざ、カメラを渡すと

「え~どこ押せばいいと?分からん!分からん!分からんよ~!」とぼやく。

彼女の旦那様はきっと大変であろう。

「とにかく、そのシルバーのぽっちを押したら、撮れるけん、押してみてよ。」

と私が言い、小判様が、デジカメのぽっちを探してる、まさに!その瞬間

小判の背後から、すっと長い手が伸びデジカメが一瞬の隙に奪われてしまった・・・



この時、あまりの出来事に

小判様は盗まれた事にさえ!気付いていなかったらしいが・・・

盗られた!盗られた!盗られたぁああああああ!と思った私は

猛烈ダッシュと共に、

15m先を歩いている金太郎氏

「カメラが盗られた!!!」と叫んだ。

幸か不幸か?

一発で私の雄叫びは、彼に伝わり

彼の目の前をものすごい勢いで駆けていく犯人を彼が追った。

その後、ホテルのPARTYへ行く予定でいた私は

バカ高いピンヒールを履いていたが火事場の馬鹿力で、猛烈な速さで走っていた。

目の前には20m感覚で配備されていた警察官が、金太郎の動きを見て、事情を察知したのか?


彼を目掛けて走っている。


金太郎
が犯人に追いついたのが見えた!と思った瞬間

彼と犯人の頭が見えなくなっていた。



人混みを掻き分けた先には

金太郎
が犯人の首をねじ伏せ、

犯人をがっちり取り押さえている姿があった。

彼は無類の格闘好きである。

TV観戦をしてるうちに技を覚えたのであろう。

金太郎
は犯人のフードで首を絞め完璧なまでに首根っこを掴み取り押さえていた。




小判サメに危険を及ばせた、

このアラブ系アフリカン推定195cmに

脳天がブチ切れる程、頭にきていた私は

奴の内臓をえぐるかの様に幾度も蹴り倒し、

駆けつけた警察官により、

「NO!マダム!NO!マダム!」と叫ばれ

私はやたら大きい、警察官に腕根っこを担がれ

取り押さえられてしまった!

こうして、私は
警察官2人に抱えられながら連行される羽目となった・・・

ああ。
なんと不幸な新年の始まりよ・・・

明日へ続く。











© Rakuten Group, Inc.